まめ活のすゝめ

趣味(たまに箸休め)の記事を書きます

11月19日 ナミュール、あんたすごいよ

突然だけど、人生はある程度決められているものだと思うことがある。

 

だからどんなに足掻いたってダメなときはダメだし、無理なものは無理。

最悪、ダメな人生なら何をやってもダメなんだとすら思う。

 

(自分の競馬垢)

なんてことない日曜昼、この日もダメな人生が自分を襲う。マイルcsで本命予定のナミュール鞍上の当日乗り替わりを余儀なくされてしまったのだ。

 

競馬の話はこっちではほとんど触れなくなったので久々だが、知らない人のために少し丁寧に書くと、当日での鞍上(馬の上に乗る人、ジョッキー)乗り替わりはあまり起こることでは無い。 

 

騎乗予定のジョッキーに何らかのアクシデントがあって初めて起こることで、当日いきなり乗り替わるものだから、代替ジョッキーたちも馬の個性が掴みにくく、苦戦を強いられやすい

 

加えて、ナミュールに騎乗予定だった方はR.ムーアという世界的な名手。そこからの鞍上変更なので、(いくらか鞍上のレベルは考慮されるとはいえ)替えが効きにくい。G1だと既に他のトップジョッキーは他馬に乗っているから、手配もしづらいしね。

 

 

結果、ナミュールの鞍上は09年以来G1勝利の無い藤岡康太Jに変更となった。栗東の中堅Jで、決して悪いジョッキーでは無いのだが…

 

 

いや、買った、買ったさ。だって本命予定だったからね。でも正直、“またやられたな”と自分は思っていた。実はこの珍しい当日乗り替わりに自分が遭うのは、この秋2度目だったのだ…

 

 

ー思い出す23天皇賞・秋

このとき、自分の本命はドウデュース。ただ鞍上予定だった武豊Jが前のレースで負傷してしまい、急遽の当日乗り替わり。代打は戸崎Jになった。

 

戸崎Jは他G1をいくつも獲っている関東のトップジョッキーの1人。それでもやはり当日乗り替わりは難しく、レース中にかかってしまったドウデュースは力をフルに発揮出来ずに、7着に敗れてしまった…。

 

 

さらに言うと、ナミュールはそれまで不利を2度も受けてきていた。

今春のG1で他馬に挟まれ着順を落とすことが2回あり、当時の鞍上だった横山武J(このジョッキーもまた若手ながら関東の有力Jの1人)も不利について、コメントを残すほどだった。

 

VM後)「不完全燃焼でした。落馬しなくて良かったと思うくらいの不利でした。舞台は良かったけど向正面であんな不利を受けては走る馬も走れません」

news.netkeiba.com

 

 

安田記念後)「道中の感触も良かったのですが、また不利を受けてしまって。悲しいです」

news.netkeiba.com

 

 

 

Twitter上でエゴサすると「ナミュールついてないな」との声も見られる。競馬はどうしても運が絡むもの、今回の事象はナミュールには何の非もない。

 

ただやはり、ダメなものはダメなんだなと内心では思ってしまった。

2度の不利を乗り越えてまたG1の舞台へとやってきたのに、ナミュール、あんたも可哀想だな…そうして15時40分を迎えた。

 

 

いや、感動した、感動したよ。マジで。

後方からの追い込み一閃。何より凄いのはこの2枚目。

自分で再び挟まれそうな、少し不利になったところを、こじ開けて割ってきたんだよ。

 

ナミュールはあまり大きな馬では無い、だからこういう場面では、押し負けてしまう(=不利を受けてしまう)ことが多い。

それを、彼女は自力で跳ね除けたんだよ。

 

ナミュール、あんたすごいよ

 

 

youtu.be

 

藤岡康太Jの勝利騎手インタビューも清々しいもの。12時か1時くらいに鞍上変更が発表されてから、10倍台だった単勝オッズは17.3倍まで上がっていた。

それだけ世間でも当日乗り替わり、それも世界的名手からの変更は不利だと思われていたんだ、それを彼もまた、跳ね除けた。

 

 

ナミュール×藤岡康太Jのこの勝利は単なる的中以上に、心にくるモノをくれた。

 

人生は決められているのかもしれない…それでも、足掻くことは出来る。

さぁ、明日も足掻こう。